ベランダに太陽光パネルを設置して6ヶ月の発電量を公開

ベランダに太陽光パネルを設置して6ヶ月の発電量を公開

3252 文字
9 分

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太陽光発電の記事を調べると、戸建ての屋根に設置する前提の内容がほとんどです。「マンションのベランダでも意味があるのか」という疑問に、実測データで答えられる記事はあまり見かけません。

私は2026年1月中旬から、マンションのベランダに160Wのソーラーパネルを設置して運用してきました。約6ヶ月間、EcoFlowアプリに発電量の履歴が貯まったので、この記事で数字として公開します。

この記事の検証条件

  • ベランダの向き: 西向き
  • 主な日照時間帯: 14時〜17時
  • 遮蔽: 正面に建物あり。ベランダ上部に屋根があり、午前〜正午は遮られる。夏場は太陽高度が高くなるため、屋根の遮蔽の影響がむしろ強くなる
  • 設置期間: 2026年1月中旬〜(記事執筆時点で約6.5ヶ月)
  • 測定方法: EcoFlowアプリの履歴に記録された発電量(月別・週次・日次)

使用したのは、DELTA 3 Classicと160Wソーラーパネルのセットです。

ベランダに設置した手順はこちらに記載しています

マンションのベランダで太陽光発電できるのか。設置と結果

ベランダで太陽光パネルを設置してみた結果

#太陽光パネル#ポータブル電源

6ヶ月間のベランダ発電量まとめ(月別)

月別の発電量は次のとおりです。

発電量備考
1月5.35kWh記録開始が1月15日頃のため実質半月分
2月8.51kWh
3月10.69kWh期間中の最高月
4月6.65kWh
5月7.14kWh
6月4.17kWh期間中の最低月
7月7.95kWh
実測6ヶ月間の累計発電量

1月中旬〜8月1日時点で51.07kWh。

EcoFlowアプリの年間ビュー。月別のバーチャートと合計51.07kWhが表示されている
EcoFlowアプリの年間ビュー。月別のバーチャートと合計51.07kWhが表示されている

意外だったのは、6月が期間中の最低月になったことです。夏場は日照時間が長いはずなのに、屋根の遮蔽で太陽高度が高くなった分、パネルに当たる光が減ったと推定しています。西向きベランダでは「夏に発電量が落ちる」という直感と逆の結果になりました。

天候で発電量はどう変わるか(週次データから)

天候別の計測は行っていませんが、2026年3月8日〜14日の週次データ(週合計2.75kWh)を見ると、日別の発電量に大きな幅がありました。

実測1週間の日別発電量の幅

約150Wh(曇り想定)〜575Wh(晴れ想定)

EcoFlowアプリの週次ビュー。3月8日〜14日の日別発電量のバーチャート
EcoFlowアプリの週次ビュー。3月8日〜14日の日別発電量のバーチャート

3月14日が575Whと週で最も多く、3月9日が約150Whと最も少なかったため、この2日間をそれぞれ晴天・曇天の代表日としました。

EcoFlowアプリの月次ビューで3月14日を選択し、575Whと表示されている状態
EcoFlowアプリの月次ビューで3月14日を選択し、575Whと表示されている状態

同じパネル・同じ設置場所でも、天候によって1日の発電量は3〜4倍変わります。

ベランダという制約でどこまで出るか(カタログ160Wとの比較)

カタログ値は160Wですが、実際の瞬間最大出力は体感で約110Wでした。定格の約69%です。

実測瞬間最大出力
約110W(定格160Wの約69%)

2026年8月1日の日次データ(合計316Wh)を見ると、発電は7時頃から始まり、10〜12時台はまだ低調で、ピークは16〜17時台に来ています。西向きベランダ特有の「午後型」の発電パターンです。

EcoFlowアプリの日次ビュー。8月1日の時間帯別発電量のバーチャート
EcoFlowアプリの日次ビュー。8月1日の時間帯別発電量のバーチャート

屋根の遮蔽がある午前は発電が伸びず、日が西に傾く午後になってようやく本領を発揮します。

この発電量で何ができるか

月平均の発電量は約7.86kWh(51.07kWh ÷ 約6.5ヶ月)です。DELTA 3 Classicの容量1024Whに対する満充電換算で見ると、次のようになります。

  • 最高月(3月 10.69kWh): 約10回分の満充電に相当
  • 最低月(6月 4.17kWh): 約4回分の満充電に相当
  • 月平均(約7.86kWh): 約7〜8回分の満充電に相当

つまり、不利な条件のベランダでも、ポータブル電源を毎月7〜8回は満充電にできる発電量があることになります。

走行のエネルギーとして考えると、この発電量はどのくらいの移動に相当するでしょうか。EVや電動バイクのカタログ公表の電費から、6ヶ月間の発電量51.07kWh(年間換算102.14kWh)で走れる距離を計算しました。

実測年間102.14kWhをEVの移動に換算すると

郵便配達などで使われる原付二種クラスの電動スクーターなら約2,100km、普通車クラスのEVでも約900km走れる。

車両公表電費(カタログ値)年間102.14kWhで走れる距離
トヨタ bZ4X(改良後 Zグレード FWD)113Wh/km(約8.85km/kWh)約900km
テスラ モデル3(RWD)123Wh/km(約8.1km/kWh)約830km
カワサキ ニンジャ e-152Wh/km(約19.2km/kWh)約1,960km
ホンダ ベンリィ e:55km/2.63kWh(約21km/kWh)約2,100km

まとめ:ベランダ発電は実用に足るか

西向き・屋根あり・日照14〜17時という不利な条件でも、6ヶ月間で51kWh、ポータブル電源を毎月7〜8回満充電にできる実用性はありました。

ただし、発電量はベランダの向きや遮蔽に大きく左右されます。同じ160Wのパネルでも、条件が違えば結果は変わります。この記事の数字は、あくまでの参考値として受け取ってください。 全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している「新電力料金目安単価」によれば、1kWhあたりの平均的な電気代は31円です。

51kWh×31円/kWh=1,58151 \text{kWh} \times 31 \text{円/kWh} = 1,581 \text{円}

そのため、51kWhの発電量は約1,581円分(年間3,166円分)の節約に相当します。正直、ベランダ発電だけで生活費を大きく節約できるわけではありませんが、趣味として発電をしつつ災害時やアウトドアでの電源確保に役立つことを考えると、十分に価値のある投資だと思います。

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より大きな容量・出力を検討する人向け

もっと大きなパネルや、より大容量のポータブル電源を検討している場合は、こちらもあわせて確認すると良いです。

安全面の注意点

強風によるトラブルは今のところ経験していませんが、台風など強風が予想される日は、事前にパネルを取り込む運用を徹底しています。

また、賃貸やマンションのベランダに設置する場合は、管理規約で禁止されていないか事前に確認してください。最新の価格はリンク先でご確認ください。